工務店の倒産で工事は未着工、前払い金も返ってこない現実

ある工務店と注文住宅の契約を交わしましたが、工事は一度も着手されないまま、その工務店は倒産しました。
契約金の半分を前払いしましたが、返金はされず、借金だけが残ってしまいました。
ここでは、契約から現在までの経緯を記録として残します。

目次

概要

工務店(以下、A社)と注文住宅の建築契約を締結。
契約金額の50%を前払いしましたが、工事は未着工のまま進まず、A社は倒産。
現時点で、一切の返金も受けられていません。

私がA社を選んだ理由

私がA社を選んだのには、いくつかの理由がありました。

  • 断熱性能に優れた工法で、この地域ではA社しか扱っていなかった
  • 外壁や設備の要望に柔軟に対応してくれた
  • 他社と比べて見積額が安かった

正直、社長の身なりや会社の雑然とした雰囲気には不安を感じました。
しかし、建築コンサルタント(以下、B社)から「実績もあり業績も良好」との説明を受け、怪しさは感じつつも「倒産はしないだろう」と思い込み契約してしまいました。

契約に至るまでの経緯

契約時、A社とB社が同席し、次のような説明がありました。

「大手建材メーカーL社の材料価格が来月から値上がりします。今月中に契約して契約時金20%を支払えば、価格改定前に材料を確保できます。」

この説明により契約を急ぐことになり、その場で契約を締結し契約時金20%を支払いました。
さらに約10日後、「地盤調査を行うために工事着手金が必要」と言われ、工事着手金30%を支払いました。
結果的に契約金額の半分を前払いすることになりました。

契約から現在までの経緯

経緯表

時点(契約日を起点)出来事内容
契約当日建築工事契約を締結「建材価格の上昇を理由に契約を急ぐよう求められる」と説明を受ける
契約から数日後契約時金20%を支払い「L社への支払いに充てる」と説明を受けたが、後に未払いだったことが判明
契約から10日後工事着手金30%を支払い「地質調査と地盤改良費を早めに把握するため」と説明を受ける
契約から約5か月後地鎮祭を実施工事着手はまだ始まらず
契約から約5か月半後地盤改良費の増額通知当初の想定の2倍になると告げられる
契約から約6か月後地盤改良業者の取引停止判明後に、A社の未払いが理由であることを知る
契約から約7か月後社屋売却の情報提供B社より「A社社屋が売却されている」との情報を受ける
契約から約7か月後基礎工事が施工できない説明業者側の諸事情との説明を受ける
契約から約9か月後L社への未払い判明契約時に説明を受けた「L社への支払い」が実際にはされていなかったことが判明
契約から約10か月後建材納入不可が確定「L社からの建材を納入できない」と告げられ、事実上工事不可能に
その後返金交渉返金を求めましたが、「資金がない」と説明され応じてもらえず
契約から約1年後倒産工務店が倒産。工事は未着工のまま更地
契約から約1年8か月後(現在)訴訟中返金を求め法的手続きを進めている

まとめ

結果的に、契約直後から多額の前払いを求められたことが、工事が進まないまま倒産に至る大きな要因になったと感じています。
現在も返金を求めて訴訟中ですが、資金が残っていない以上、取り戻せるかどうかは不透明です。

同じような被害が広がらないよう、ここに記録として残します。

なお、訴訟が終わったら note にて、より詳しい経緯を公開する予定です。
どうかもう少しだけお待ちください。

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